<目的>
Bi-Ti-O系セラミックスは、270℃において、4〜5桁の急峻なPTCR特性を示すが、その再現性は著しく低いものとなっている。そこで本研究では、Bi-Ti-O系セラミックスにおけるPTCR特性の再現機構を解明するために、Bi-Ti-O系セラミックスの組織観察、構造解析を行うことを目的とする。
<方法>
配合組成(Bi0.85Sr0.15)4(Ti0.95Nb0.05)3O12で固相反応法を用いて試料を作製した。光学顕微鏡を用いて組織観察を行い、さらにX線回析、SEM-EDX、EPMAを用いて試料組織の同定を行った。また直流二端子法を用いて比抵抗温度特性を、インピーダンスアナライザーを用いて比誘電率、および誘電損失の温度特性を測定した。
<結果>
Bi-Ti-O系PTCRサーミスターは、その試料表面がTiO2とBi2Ti4O11の二相で、試料内部は絶縁層のBi4Ti3O12またはSrBi4Ti4O15相である。表面より数十mm内部より金属Biが存在し、その大きさは外周部に近いほど大きくなる。270℃においてBiの融解に伴って比抵抗が上昇し、それ以上の温度では比抵抗は母相であるSrBi4Ti4O15相のそれに従う。